案外難しい、話し方について
話すこととは、相手に物事を伝えること。
伝えるということは、相手に理解、共感してもらうこと。
つまり、伝える事柄を相手に想像してもらうことが重要である。
実際にエピソードトークで例えてみる。
山田くんという食いしん坊のクラスメイトが、太るからと給食のプリンを残した。しかしその代わりにご飯をおかわりしてたのが面白かった。
という出来事を僕は初対面の松本さんに伝えたいとする。
「山田くんがプリンを残したんだよ。でもご飯おかわりしてたの。」
と伝えたとする。
僕と同じコミュニティの人にはこれで伝わるかもしれないが、
今回伝えたい相手は山田くんのことを知らない。
これを聞かされた松本さんは、「は?山田? は?プリン?」てなる。
では、
「今日、僕のクラスメイトの山田くんが給食のデザートのプリンを残したんだよ。
でもご飯おかわりしてたの。」
と伝えたとする。
出来事は全て説明できているのだが、相手は山田くんがどんな人なのかを知らない。
「その人がプリンを残してご飯お代わりしたから何?」てなる。
まず山田くんのことを知ってもらう必要があるのだ。
それに、なぜプリンを残してご飯をお代わりしたのかも謎である。
つまりそれらを踏まえると、
「僕のクラスメイトに山田くんっていう、食いしん坊がいるんだけど、その子が今日、太るからって給食のプリンを残したんだ。
でもその代わりにご飯おかわりしてたんだよ。」
こうなる。
これでやっと最低限の伝達である。
しかしながら、最低限の説明では想像材料が少ない。
よほど興味のある内容でない限り松本さんは関心を持たないだろう。要するにつまらない。
例えば、
「僕のクラスメイトに山田くんっていう、一回も食べ物を残したことがない食いしん坊がいるんだけど、その子が今日、給食のデザートのプリンを残したんだよ。
僕それに驚いて、山田くんになんで残したのか聞いたの。
そしたら山田くん、「太るから。」って。
でもその代わりにご飯おかわりしてたんだよ。」
といった感じに、具体的に説明したり、
また、相手を意識して話すことで、相手の想像を膨らますことができる。
つまり、話が上手という事は、
相手に話の内容を想像させることが上手という事で、
要するに相手の立場なって考えることが大切なのだ。